「薬用植物栽培研究所」賢人の林は必見!植物にまつわる歴史ロマンがいっぱいの隠れスポット【玄海】

今回、ご紹介するのは佐賀県の玄海町にある薬用植物栽培研究所の「賢人の林(けんじんのはやし)」と呼ばれるスポットです。

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薬用植物栽培研究所とは?

海がキレイで棚田などの景観がひろがる佐賀県東松浦郡玄海町。

研究所は、九州電力の玄海原子力発電所やエネルギー館の近くにあります。

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薬用植物栽培研究所は玄海町が九州大学と共同で進めている国内初の薬草を専門とする研究施設です。

約18000平方メートルの敷地内には、約100種の薬用植物の見本園や約50種の薬木園、薬用植物栽培温室棟、甘草栽培温室などがあります。

ハウス内ではいろんな薬用植物が栽培されていて、ドクダミやレモングラスなど種類によってそれぞれ効果が異なるとされるハーブを1つずつ選んで、ハーブティーをつくる体験もできますよ。(要予約)

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Source of photo:楽天トラベル

樹木にまつわる7つの歴史ロマンを学ぼう

この研究所で知る人ぞ知る隠れスポットとなっているのが「賢人の林」と呼ばれるコーナーです。

賢人の林ではヒポクラテスのプラタナスやメンデルのブドウ、ニュートンのリンゴなど、歴史の教科書などで誰もが知っている賢人にまつわる7種類の樹木を植栽。

哲学者と植物のエピソードについてそれぞれ解説プレートがあり、古典に学びながら実際の植物を鑑賞できる!とってもレアなスポットとなっています。

ヒポクラテスのプラタナス

古代ギリシャの大医学者、ヒポクラテス(紀元前460年~375年)が、プラタナスの木の下で弟子に医学を教えたと言われています。

樹木はギリシャのコス島にあるプラタナスの大樹のことで、お医者さんならだれもが知っている「ヒポクラテスの誓い」が行われた場所とされています。

患者さんのプライバシー保護や生命、健康を保護することなど医療倫理を守ることを宣誓した、シンボル的な樹木です。

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現地には車で行く方が便利なので、自家用車かレンタカーの比較サイトから探すと安く借りられます。

メンデルのブドウ

オーストリアの修道士だったメンデルは、良いぶどう酒をつくるため各地からワインの原料となるブドウの品種を集め、かけ合わせて新しい品種をつくろうとしました。

そのため、まずは成長の早いエンドウ豆を使って遺伝の法則(メンデルの法則)の基礎的なデータを収集。

そこで発見した遺伝の法則が正しいことを明らかにするため、修道院の庭にブドウの木を植えて研究栽培をしていました。

メンデルの法則を明らかにするきっかけとなったブドウは今もブルノの修道院にあり、メンデルゆかりのブドウとされてきます。

そんな修道院の木がこちらの研究所に植樹されています。

ニュートンのりんご

イギリスの物理学者、ニュートンが家の庭でりんごの実が落ちるのを見て「万有引力の法則」のヒントを発見したとされています。

世界的にも有名な発見のきっかけになったこの木は「ニュートンのりんご」と呼ばれ、彼の生家にあったリンゴの木は記念樹としてその木の子孫が大切に保存されています。

また、接ぎ木により世界各国の科学に関係のある場所に植えられています。

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精子発見のイチョウ

明治29年(1896年)、平瀬作五郎が「イチョウは精子を持つ」ことを発見しました。

植物は花粉を通じて子孫を増やしますが、コケ植物やシダ植物などの古くから地球上にある植物や、進化の途中にある裸子植物は、水の中を泳ぐ精子を持っていて、雨の日になると、雄株から雌株に精子の混じった雨水を通じて受精します。

種子植物にも精子が存在することを世界で初めて明らかにした標本のイチョウの木は、東大の小石川植物園の中でシンボル的な存在となっています。

エフェドリン発見のリンデンバウム

明治18年(1885年)、ドイツに留学中の長井長義によって漢方薬の麻黄から有効成分であるエフェドリンの結晶化に成功しました。

そんな長井先生がベルリンの大通りにあるウンターデンリンデンの並木道を散歩しているとき、ヨーロッパの民間療法でセイヨウシナノキが鎮静化作用に使われることから拾ってきたリンデンバウム(菩提樹)の種子が日本で発芽し、育っています。

長井先生が発見したエフェドリンは、気管支拡張剤として今でもなお市販の風邪薬や鎮咳薬に配合され、世界中で使用されています。

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鑑真和上の菩提樹

鑑真和上は奈良時代中期の752年、遣唐使とともに日本に向かう予定でしたが、時の皇帝が才能を惜しんで出国が許されませんでした。

そののち12年間で6回の挑戦のすえ、鑑真和上ははるばる日本に到着。

大宰府近くの戒壇院で九州ではじめての授戒が行われ、そのとき中国から持ってきた菩提樹の種子が植えられ、日本で育っています。

縄文アラカシ

昭和42年(1967年)に西有田町の「坂の下遺跡」からアラカシの実が出土しました。

このアラカシは約4,000年前の縄文時代後期のもので、このアラカシの実の一部を地元の人が譲り受けて自宅に保管していたところ、翌年の1943年7月に発芽に成功。

約4,000年の時を超えて現代によみがえった樹木は「縄文アラカシ」と名付けられ大切に育てられています。

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まとめ

いかがでしたか?科学や哲学など誰もが知っている賢人や歴史的な偉業について、その子孫など実際に今も生きている植物を通して学ぶことができる貴重なスポットです。

一見すると何の変哲もない木ですが、説明プレートを読むと偉大な賢者が植物からヒントをもらって成し遂げた功績を学ぶことができますよ。

なお、こちらの研究所で育てられた樹木の一部は、長崎国際大学の薬用植物園などにも苗木が送られているそうです。

植物と人間のあいだに生まれた7つのストーリーについて紹介している、知る人ぞ知る佐賀の隠れスポットです。

名称: 玄海町薬用植物栽培研究所 げんかいちょうやくようしょくぶつけんきゅうしょ
住所: 佐賀県東松浦郡玄海町大字今村5557
電話: 0955-51-3851
時間: 9:00-17:00 第3月曜休み
駐車場: 無料駐車場あり
薬用植物栽培研究所のページ

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