今回やってきたのは、佐賀県唐津市にある旧高取邸(きゅうたかとりてい)です。
旧高取邸は唐津を代表する実業家、高取伊好(たかとりこれよし)氏の私邸です。
平成10年に国の重要文化財にも指定された建物で、歴史を感じさせる豪邸をご紹介します。
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高取伊好とは?
明治時代のころ、もともと高島炭鉱にて炭鉱経営を目指しましたか、三菱財閥により苦戦。
その後、屈することなく杵島(きしま)炭鉱で巨大な富を生み出すことに成功した、西日本を代表する富豪の一人です。
そんな佐賀の炭鉱王として財産を築いた高取氏が建てた邸宅が旧高取邸です。
唐津城のすぐ近くという一等地に広い邸宅を構え、大正8年の引退後は唐津の自宅と雲仙の別荘で余生を過ごしたと言われています。
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「旧高取邸」の見どころ
周囲は静かな雰囲気で、駐車場(有料)も完備されています。
なお、旧高取邸に入場するとき、駐車券を渡せば駐車料金が1時間無料になります。
立派な石垣に囲まれた約2300坪の広大な敷地には大きな松の木が植えられており、中庭を囲むようにして2棟の建物が建っています。
入口を抜けると目に入るのが、木造の建屋と洋風の白い建屋。
和を基調としながらも洋間も合わせ持ち、近代和風建築の素晴らしさがうかがえます。
居住用の建物は大正7年築。寝間や書斎などがあり、和室でありがなら暖炉が置かれていたことが外の煙突から見ても分かります。
まさに和洋折衷の特徴が出ていますね。
迎賓用の建物は明治37~38年築で、迎賓館としても使用されていました。
現在公開されているのは、昭和初期の状態に復元されたものです。
提供:(一社)唐津観光協会
家の中には七宝焼きが埋め込まれた引戸や、彫刻が美しい透かし彫りの欄間、杉戸に描かれた美しい絵画など、細かなところにまで当時の優れた芸術を盛り込んだ、豪華なお屋敷です。
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邸内には立派な能舞台も
高取邸で何といってもオドロキなのは大広間に設けられた能舞台です。
提供:(一社)唐津観光協会
普段は畳を敷いて広間として使われていましたが、能がある日は舞台へと早変わりし、床には漆喰を入れて音響効果を高めるなど、独特の造りになっています。
邸内にある能舞台は圧巻のひとこと。
自宅に能の舞台というを専用の小劇場つくってしまうとはすごい財力があったお家だったということがよくわかります。
能舞台がある建屋の2階からは唐津湾を一望することができ、客人を迎えるためのお部屋もあります。
建物の内部は撮影禁止となっていますが、美しい景色が見えるこの部屋で茶会などを開き、訪れる客をおもてなししたのだとか。
高取伊好の足跡
社会貢献にも尽力していた高取伊好は数々の寄付も行っており、佐賀県多久市にある西渓公園(せいけいこうえん)もその一つ。
公園では約400本の桜やツツジ、紅葉など四季折々の植物を楽しむことができます。
西渓という名前は、伊好の号にちなんて付けられました。
寒鶯亭や図書館(レンガ造りの書庫)も伊好が寄贈したものです。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は唐津城からすぐのところにある「旧高取邸」をご紹介しました。
建物の中は想像より奥行きがあり、短時間で見るにはもったいないくらいの規模があります。
明治、大正、昭和初期の建物がそれぞれすばらしく、絢爛豪華な襖絵や広々としていて綺麗なお庭、屋敷の中にある能舞台など、昔の家屋を見たり美術に興味がある方にはオススメのスポットです。
なお、邸内には説明書きなどはほとんどなく、入場時に渡されたパンフレットを見ながら見学するよりも、常時待機しているガイドさんから高取氏の生涯やお部屋の見どころについてわかりやすく説明してもらうことができ、直接聞いたほうが何倍も楽しむことができますよ。
また、家財保護のため暖房がなく冬は寒いですが、ところどころに電気カーペットが敷いてあります。
「肥前の炭鉱王」と言われた高取伊好(たかとりこれよし)氏の私邸だった旧高取邸。
演劇用の能舞台もある邸内を、ぜひゆっくりと見学してみてはいかがでしょうか?
名称: 旧高取邸 きゅうたかとりてい
住所: 佐賀県唐津市北城内5-40
電話: 0955-75-0289
時間: 9:30-17:00 月曜休み
駐車場: 有料駐車場あり
旧高取邸のページ
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