今回やって来たのは、佐賀市富士町にある「笹沢左保記念館」です。
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古湯温泉の近くにある記念館
佐賀市内から車で40分ほどのところにある古湯温泉。
福岡市内からもほど近い、古湯温泉の郊外に記念館があります。
温泉街にある無料の駐車場から、記念館までの道のりは散歩にぴったりです。
山や川沿いの風景をながめながら約15分ほど歩くと、ミュージアムに到着します。
こちらが作家の笹沢左保氏がかつて暮らし、7年間で100冊もの作品を生み出した邸宅で、今は一般公開されています。
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笹沢左保氏とは?
笹沢左保(ささざわさほ)氏は、ミステリー作品や「竹中半兵衛」「真田十勇士」などの歴史小説家として有名です。
特に代表作となった「木枯し紋次郎」シリーズは、1972年にテレビドラマ化。
中村敦夫さんが演じる主人公、紋次郎の名ゼリフ「あっしには関わりのねぇこってござんす」が流行語になりました。
全盛期はひと月に原稿用紙で1000枚超!!という驚異的な執筆作業がつづくなど、多くの読者ファンに愛される人気作家だった笹沢左保さん。
歴史ものや推理小説など、42年間の作家活動のなかで380もの作品を生み出した、日本を代表する推理作家・小説家です。
ミュージアムの内容は?
笹沢さんがかつて住んでいた邸宅は、奥にある離れの仕事部屋が記念館になっています。
1室だけの作業部屋は決して大きなスペースではありませんが、室内には貴重な直筆原稿や机などを展示。
メインは、笹沢さんが執筆した全作品がほぼ壁一面を埋める圧巻の本棚です!
こちらは出版社の協力によって集められ、整然と並ぶ書籍の数々でとっても迫力があります。
ピーク時は月15本の連載を同時に手掛け、寝不足のときは眠らないように立って書くという伝説が生まれたほど。
本棚に並ぶ小説の1冊1冊には、そんな作品へのすさまじい創作エネルギーがこもっています。
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偉大な作家と古湯温泉のつながりとは?
もともとは横浜市出身で、都内を拠点に数々の推理小説や時代小説を執筆していました。
講演で九州に訪れたさい、紋次郎の舞台「三日月村」というフィクションの地名が実際に佐賀(現在の小城市三日月町)にあることを知った笹沢さん。
退院後は古湯映画祭に参加したことをきっかけに、1988年にこちらの富士町に移住。
山の風景をのぞむこちらの仕事場で7年間、執筆活動をされました。
その後は体調の悪化で、病院に近い佐賀市兵庫町で約6年を過ごしたのち、家族が暮らす東京に戻って1年後の2002年、71歳で死去されました。
山々の景色に魅せられて富士町に移り住み、晩年の作品を手がけた笹沢さん。
全380作品のうち、佐賀では「取調室」シリーズの警察小説など3分1にあたる約120作品を執筆されました。
記念館となったいきさつは?
笹沢左保記念館は県や市の建物ではなく、民間の会社が所有している施設で、有志のボランティアによって運営されています。
もとは笹沢さんが引っ越しをされたあと、住宅メーカーのミサワホームが自社の研修所・記念館として購入。
2017年までは希望者がいれば日曜のみ限定で公開していた、とってもレアな記念館でした。
そんな中、館長の島ノ江さんを含む4人のボランティアにより、花壇の手入れや展示内容のリニューアルを実施。
現在は、週2日(火・水曜)の休館日以外は、朝10時から夕方5時まで見学できるようになっています。(料金300円)
さらに近年では笹沢さんの命日にあわせた企画展など、温泉旅館や地域と一体となってさまざまなイベントも行われています。
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まとめ
テレビドラマとして人気を博した「木枯し紋次郎」シリーズの生みの親、笹沢佐保氏をテーマとしたミュージアム。
決して大きな記念館ではなく、佐賀の観光案内などにはあまり詳しく書かれていない穴場スポットとなっています。
佐賀を愛し、貢献してくれた笹沢さんにこたえようと活動されているボランティアさんの解説には、記念館への愛情とあたたかさがいっぱい!
笹沢作品を読んだことがなくても、こちらでおはなしを聞くだけできっと笹沢佐保さんと古湯のファンになることマチガイなしです。
のどかな山あいの風景にマッチした芝生が広がるおしゃれな邸宅。
時代小説やミステリー作品の巨匠、笹沢佐保氏の聖地として全国からファンが訪れる「笹沢左保記念館」です。
名称: 笹沢左保記念館 ささざわさほきねんかん
住所: 佐賀県佐賀市富士町大字小副川2579
時間: 10:00-17:00 火曜・水曜休み
入場料:大人300円 小学生以下無料
電話: 0952-23-7141(ミサワホーム佐賀)
駐車場: 無料駐車場あり
笹沢左保記念館のページ
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