映画「海賊とよばれた男」は2016年に公開され、感動作として大きな話題になりました。
今回は、そんな小説や映画のモデルとなった出光佐三(いでみつさぞう)について学べる「出光創業史料室」をご紹介します。
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門司港レトロにある出光美術館
出光美術館は出光興産の創業の地である、北九州の門司にあります。
赤レンガの壁や港の風景がたのしめる門司港レトロの一角に位置し、観光のついでに気軽に立ち寄ることができます。
門司港駅から三井倶楽部を通過し、門司港タワー(門司港レトロ展望室)を横目に見ながらまっすぐ進むと、歩いて約7-8分で到着します。
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東京・帝劇ビルにある出光美術館の分館
休日の朝に放送されている「題名のない音楽会」
クラシックとしては世界最長寿のテレビ番組で、創業者である出光佐三は文化や芸術面にも幅広い見識がありました。
そんな出光美術館には、出光佐三が個人で収集した日本や東洋の陶磁器、書画などのコレクションが展示されています。
東京・丸の内にある出光美術館の分館として、大正期に使っていた出光の倉庫跡を利用してできた施設です。
門司港レトロの雰囲気にマッチしたコンクリートとレンガのモダンな外観。
そんな美術館の中に出光創業史料室はあります。
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現地には電車やバスのほか、車で行く場合は自家用車かレンタカーの比較サイトから探すと安く借りられます。
「海賊と呼ばれた男」とは?
小説「海賊と呼ばれた男」は、ガソリンスタンドで有名な出光興産を1代で築いた出光佐三の半生を描いた物語です。
登場する内容は史実にもとづいたノンフィクションの作品で、出光興産が日本における石油業界のトップ企業になるまでが描かれています。
※ちなみに「海賊」とはホンモノのギャングではなく、創業した当初のころ燃料が少なくなった漁船に直接、給油船を使って海の上で軽油を販売。
その販売方法がとても画期的で、次々と客を奪われた他の販売店から「まるで海賊のようだ!」と言われたことが元となっています。
美術館の1階にある「出光創業史料室」
出光の創業100周年を機に全面リニューアルされた資料室は、映像やジオラマ、貴重な写真などの資料がいっぱいで、映画に出てくる「海賊と呼ばれた男」の世界そのもの。
二度の世界大戦や戦後復興、経済大国への道のりなどの7つのコーナーに分けられ、当時の様子をリアルに感じられます。
(1)出光の創業期
創業は明治44年(1911年)、門司に機械油を販売する「出光商会」を開店。
石油業界のさまざまな規制などの多くの困難に対し、一貫して「人間尊重」の理念をかかげて会社を発展させました。
出光佐三は社員から親しみを込めて「店主」と呼ばれていました。
(2)戦後の混乱期も社員の団結で乗り切る。
戦後は全財産の没収される中でも、旧海軍のタンクの底に残る油をくみ出す作業や、ラジオの修理などで社員みんなが団結して難局を乗り越えました。
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(3)タンカーでイランから石油を運ぶ。
石油メジャーに対抗するため、原油を運んだタンカー「日章丸」の模型です。
イランから石油を運んだ「日章丸事件」として語り継がれる船で、イギリス海軍の海上封鎖を突破して日本に原油を運んできました。
私たちの暮らしになくてはならない石油が、中東からはるばる海を越えてやってきているのが分かります。
社内向けに作られた映画も上映
創業当時の物語や日昇丸事件など、主要なテーマについて、10分くらいずつのダイジェストでクォリティの高い再現ドラマが見られます。
戦中、戦後の石油メジャーの台頭や敗戦による困難などに対し、すさまじい闘争心と社員の団結で乗り越えていくサクセスストーリーは、今もなお伝説として語り継がれています。
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まとめ
日本の石油産業はここからはじまった!
出光佐三がつくった出光興産が、大企業に成長するきっかけとなった原点の門司です。
「海賊と呼ばれた男」出光佐三がテーマの史料室は映画の世界そのままで、無料にもかかわらずとっても充実した内容のミュージアムです。
史料室では戦後復興など、小説で描かれた激動の時代について、日本の現代史や石油業界について学べます。
門司港レトロに来られたらぜひどうぞ。
名称: 出光創業史料室
住所: 福岡県北九州市門司区東港町2-3
時間: 10:00-17:30 月曜休
電話: 093-332-0251
駐車場: 門司港レトロの有料駐車場を利用
出光美術館(門司)のページ
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