「塩田津」天草陶石の一大供給拠点!かつての伊万里焼や有田焼の生産を支えたスポット【嬉野】

今回やって来たのは、佐賀県の嬉野にある塩田津(しおたつ)エリアです。

こちらはかつて、あの伊万里焼や有田焼にはなくてはならない原料の供給拠点だったところ。

そんな佐賀の穴場スポットの塩田津についてご紹介します。

※その他の嬉野エリアの見どころスポットはこちら↓↓

塩田津(しおたつ)とは?

塩田津は佐賀の嬉野市の東にある町で、嬉野温泉街から車で約20分と少し離れた場所にあるため、観光客は少なく静かな街歩きを楽しむことができます。

かつて江戸時代に長崎街道にある宿場町として栄え、明治以降は交通の中心地としての役割も果たしました。

現在の塩田津はかつて宿場町だったころの古い街並みが残るエリアとして、国の重要伝統的建造物群の保存地区に指定。

重要文化財となっている西岡家や杉光家など、廻船問屋の蔵をはじめとする街並みが残され、かつて栄えていた様子が見られます。

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江戸の歴史を感じる「西岡家住宅」

塩田津の古い街並みの中で、当時から中心的な存在となっていたのが西岡家住宅です。

回船問屋を営んでいた西岡家はとても大きく、当時の屋敷は旧長崎街道から旧塩田川まで達する広さがありました。

現存する建物は主屋と風呂などがある付属屋があり、白壁には陶石を使っているため頑丈だったとはいえ、江戸時代からの家を保存するのは簡単なことではありません。

平成12年から嬉野市による管理になったことをきっかけに修理が行われ、創建当時の建物に復元しています。

そのため今では安全に、江戸時代後期の町家を実際に見ることができますよ。

かつての塩田津がわかる「町並み交流集会所」

塩田宿の通りにあるのが、町並み交流集会所です。

かつての塩田津がよくわかるスポットで、建物のとなりには荷物を積んだトラックごと重さを測れる重量計が復元されています。

なぜ、こんなところにハカリがあるんだろう?と思ったあなた。

この重量計こそが、かつてここが海運のまちとして栄えていたことをしめす重要な場所なのです。

塩田津の特徴は宿場町だけでなく、海運の港としても栄えたところです。

この塩田津は有明海からはかなり離れていますが、近くを流れる旧塩田川は6mにもおよぶ有明海の干満差を利用して、多くの船が行き来していました。

そんな街並みの裏に流れる川沿いには、船からトラックに積み替えるためのクレーンの跡や、荷物を積んだトラックごと測ることで、船の荷揚げ量が分かる塩田検量所跡も復元されています。

塩田津はそののち、鉄道の普及とともにその役割をゆずり、徐々に衰退することになりました。

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あの有田焼や伊万里焼、唐津焼も「塩田津」があったから!

塩田津港の取り扱いとして多かったのは天草からの鉱石です。

有田焼や伊万里焼で使う材料の石は天草産が圧倒的に品質かよく、かつ大量にとれたため、有明海から運ばれた鉱石はこの塩田津から陸揚げされ、車や馬車で有田や伊万里、唐津に運ばれました。

つまり今の有田焼や伊万里焼があるのも塩田津があったから!

つまり塩田津は陶磁器の原料を供給する一大拠点だったのです。

塩田津の必須スポット!本應寺の仁王像

歴史のある塩田津のなかで外せないスポットが、ここ本應寺です。

本應寺は1732年に建立されたお寺で、山門の左右には塩田石で作られた1.87mもある仁王像が建っています。

嬉野市の指定文化財になっている仁王像で、注目したいのはその表情!

口を開けて全身で怒っているその表情など、迫力がみなぎる仁王像は写真撮影にもおすすめのスポットです。

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まとめ

いかがでしたか?塩田津は、かつて長崎街道の宿場町として、また物資を運ぶ川港として栄えた場所です。

一見するとただの古い町並みに見えますが、こちらではガイドさんによる説明がオススメ。

ガイドさんの解説で、歴史と伝統について詳しく理解することができ、より輝いて見えるから不思議ですね。

塩田津観光には事前に街並みガイドの予約をお勧めします。

なお、塩田津のまちは食べたり、買い物する場所は少ないですが、白壁づくりの街並みなど昔の面影が残っていて、散策するとまるでタイムスリップしたかのような気持ちになれますよ。

ちなみに、こちらはなるべく昔の雰囲気が残るように、道路の標識や駐車場の案内カンバンも極力少なくしているため、初めての方には不親切な印象を持たれる場合も、、、

特に駐車場の入り口はわかりづらいため、注意が必要です。

観光客も少ないので、密を避けてゆっくりと観光できます。

嬉野に来られた際はぜひどうぞ。

名称: 塩田津 しおたつ
住所: 佐賀県嬉野市塩田町大字馬場下甲697
電話: 0954-66-3550
駐車場: 無料駐車場あり
塩田津町並み保存会のページ

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